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セキュリティコラム

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2018年02月16日セキュリティコラム

仮想通貨取引所大手「コインチェック」から仮想通貨「NEM」日本円換算約580億円相当が流失した事件はマスコミで大きく取り上げられているが、事件発生の1月26日から3週間経っている今日でも一向に収束の方向は見えない。筆者の個人的な印象ではこのまま迷宮入りするのではないかと思っている。 仮想通貨はブロックチェーンと言う分散してデータを記録する技術を用いていて、改ざんまた追跡性に優れていると言われている。今回の事件はこのブロックチェーンの技術が破られた訳ではなく、仮想通貨を預けている「取引所」のセキュリティ対策が甘く、それがハッキングされた事が原因だ。なお筆者が迷宮入りすると考えるのは、どこの世界にも追跡から逃れる闇マーケットはあって、今回流失したNEMは最終的には闇マーケットで現金化されるのではないかと思うからだ。 さて実は仮想通貨に関しては殆ど報道されていないが、最近もう一つ問題が起きている。仮想通貨は分散でデータを記録するので、そのデータの整合性を保持するのに大変なコンピュータパワーを必要とする。それなので、コンピュータパワーを提供する事によって仮想通貨を手に入れる事ができる「マイニング(採掘)」と言う仕事/商売?に関するものだ。自らコンピュータパワーを提供してマイニングする分には問題ないが、実は他人のPCのコンピュータパワーを利用してマインニングするウイルス感染が広がっているのだ。非常に腹立たしい話だが、我々庶民の対策としては通常のウイルス対策と同じで、怪しげなサイトは訪問しないとか、あるいはPCが遅いなと思ったら、一度ウイルスの全スキャンをかけてみるとかだ。 全く話題は変わるが、我々サイバーセキュリティを生業とする人間の中で、いったい何パーセントの人間が仮想通貨に手を出しているのか、心底知りたいと思っている。

筆者紹介

サイバーセキュリティコラム筆者 岸田明コラム筆者 岸田明

岸田 明(きしだ あきら)

KMSコンサルティング代表。
大手IT企業や参議院事務局など、第一線でサイバーセキュリティ対策に携わってきたこの道のエキスパート。 2016年3月よりキューアンドエーワークス株式会社の顧問に就任。